日本を代表するシンガーソングライターASKAと、シカゴ、セリーヌ・ディオン、マイケルジャクソン等数々のアーティスト楽曲を手掛け、16のグラミー賞獲得を誇る世界最高峰プロデューサーの1人であるデイヴィッド・フォスター。
そんな二人が同じ舞台で共演するという夢のようなコンサート。
今回はそこにASKAの娘でもあるシンガーソングライターの宮﨑薫がゲストボーカリストとして参加。
親子共演も同時に叶うという、奇跡の瞬間に立ち会った、いちファンとしての感想をここに記しておきたい。
コンサート概要
日時:2023年3月16日(木)18時開場 19時開演
場所:ぴあアリーナMM(神奈川県横浜市西区みなとみらい3-2-2)
セットリスト
1.SAY YES
2.憲兵も王様も居ない城
3.共謀者
4.迷宮のReplicant
5.はじまりはいつも雨
6.MY Mr.LONELY HEART
~デイヴィッド登場~
7.You Raise Me Up
8.デイヴィッドフォスターメドレー
9.To Love You More(宮﨑薫)
~ASKAさん、デイヴィッド、澤近先生の3人による即興曲~
10.Man and Woman
11.next door
12.PRIDE
13.RED HILL
14.けれど空は青
15.リハーサル
16.晴天を誉めるなら夕暮れを待て
17.YAH YAH YAH
18.Be Free
19.僕のwonderful world
感想
記憶力がゴミなので、時系列は順不同なこと、お許しください。
まずは期待の1曲目、これ実は、直前にASKAさんがツイッターでリハーサル風景をアップしており、その中に小さいモニターに歌詞が書いてあって、それが「YAH YAH YAH」の歌詞であったこと、ASKAさん本人が、1曲目はいさぎよい曲をもってきたと言っていたのもあり、私自信、完全に「YAH YAH YAH」が1曲目にくると思い込んでいたところの、「SAY YES」。
そっちかい!と心の中でつぶやいた(笑)
そして、「憲兵も王様も居ない城」からの3曲目の「共謀者」を聞いた時には、なんだかとても嬉しくなった。
私の中でこの「共謀者」とは、ASKAさんにとってChage兄とのことを歌っていると解釈しているから、これを歌ったことによって、Chage兄に対してのメッセージというか、いつまでも俺たちはCHAGE and ASKAなんだ、生きてりゃ時間がかたをつけるだろう、と、いつかはまた同じステージで、と言ってるような気がして、なんだか泣けてきたのだ。
そして4曲目、「迷宮のReplicant」。
2、3曲目に対して対照的に聞こえる「迷宮のReplicant」。
最新のアルバム「Wonderful world」に収録されている、「だからって」のような、1番と2番で対照的なことを歌っているような、そんな構成に感じた。
『希望と不安』と言い換えるのが適当かは分からないが、「迷宮のReplicant」をこの流れで聞くと、とても切なく聞こえてしまう。
特に、「僕が死んだら もしも死んだら 誰かの夢が朝になった そう思えばいい」、この部分を聞くと、泣かずにはいられない。
そして懐かしくもあり、聞けて嬉しかったのが6曲目の「MY Mr. LONELY HEART」。
デイヴィッドに多大な影響を受けて作った曲だと本人が言っていた曲。
初めてこの曲を聞いた時には、もちろんそんなことはつゆ知らず、ASKAワールドな曲だなあなんて思って聞いていた(笑)
まさかデイヴィッドワールドだったなんて!
とはいえ、作ったのはASKAさんなわけだから、ASKAワールドであることには間違いはない(笑)
「信じることをやめない」の「ない」の超高音部分も、裏声ではあったが、ちゃんと出ていた。
とても65歳とは思えない。
そして、ASKAさんが突然英語で「紹介させてください」と言ってデイヴィッドフォスター登場。
この辺からちょっと記憶が怪しくなってきたが、「You Raise Me Up」をASKAさんが歌い、次に「Love Theme From St. Elmo’s Fire」を演奏し、うんうん、聞いたことあるあると思っていたら、デイヴィッドが「みんなも一緒に歌って」と言って「Hard to say I’m sorry」を演奏し始めると、会場のスクリーンに英語の歌詞が!
あーやっぱり練習しておけば良かった!と後悔しながらも、最初の方とサビのメロディーは知っていたので、デイヴィッドとASKAさんそっちのけで、スクリーンに釘付けになって一生懸命歌った(笑)
すると、デイヴィッドが、みんなが歌えていないことを感じ取り、ダメダメと演奏を止め、もっと歌えと(笑)
改めて歌わされるという場面があった(笑)デイヴィッド最高(笑)
そして今度はデイヴィッドが、紹介したい人がいると言って宮﨑薫ちゃんを招き入れた。
その姿たるや、なんと美しい!
際どい真っ赤な衣装に身を包み、こんな大きな会場なのに、とても堂々としていて、まるで大物歌手が出てきたよう。
デイヴィッドと軽く会話を交わし、歌ってほしい候補にあったセリーヌ・ディオンの「To Love You More」を見事に歌い上げた。
最初のささやくような歌い方から、サビへの盛り上げ方、サビの力強さ、声量、何をとっても完璧に聞こえた。
彼女自身、恐らく、親の力を借りることなく、自分の実力で勝負したいという思いでここまでやってきたんだと思うけど、私は親の力を借りてでも、これだけ素晴らしい歌声を、もっとたくさんの人に聞いてもらいたいと思う。
これからの活躍を願うばかりだ。
薫ちゃんオリジナルの曲も期待していたのだが、この1曲だけ歌って、颯爽と舞台を後にした。
すれ違いでASKAさんが舞台に戻る時、二人で拳を合わせただけで、それを見たデイヴィッドが、ハグしなよ!と言っていた気がする(笑)
私もそれを望んでいた(笑)やはり恥ずかしいのかな(笑)
そしてこのタイミングだったと思うけど、ASKAさんがデイヴィッドに、「デイヴィッドが日本でライブをやった時に、僕をステージに上げてくれたの覚えてる?」と聞くと、「覚えてる」と。その時に即興で曲を作ったから、今回もそれをやろうってことで、まずは澤近先生がキーをDに決めて、最初に澤近先生が弾くから、その後デイヴィッドね、ってことになったが、デイヴィッドは、何も思いついてないと言っていた(笑)
それなのに、いざ始まると、ちゃんと澤近先生から引き継いで演奏し、ASKAさんと息の合った即興曲を見事に作り上げたのだ。
しかも、とてもステキな仕上がりだった・・・
あの時の曲を覚えて再現できるほどの記憶力がほしい(笑)
一流3人による一流の即興曲。
これができる瞬間にその場にいれただけで、最高に幸せだ。
その流れでなんとデイヴィッドが、会場に歌いたい人はいるか?と。
それを聞いて私の心臓はバクバク(笑)
え、え、誰の曲!?ASKAさんの曲なら歌えるけど・・・と思いながら様子を見ていると、手を挙げる人がちらほら。
それを見て、「あの人」と指までさしていたのに、ASKAさんが「冗談でしょ?」と言って、さすがにこの会場でそれは無理だと判断したんだと思う(笑)「ごめん、冗談、冗談」と言ってなかったことになった(笑)
いつかASKAさんと一緒に歌ってみたいという夢を持っている私にとったら、大チャンスか!?と心臓がバクバクだったが、ここではない、今ではないと判断した(笑)
そして私が期待していたのが、ASKAさんの曲とデイヴィッドの曲をうまく融合させたようなアレンジ。
それをやってくれたのが、「PRIDE」だった。
「PRIDE」と「Hard to say I’m sorry」の融合。
チャゲアスのライブでも、ASKAさんのライブでも、この手のアレンジが大好き。
あとどのタイミングだったか忘れたが、デイヴィッドが、自分の作った曲が、「トップガン」に選ばれなかったと(笑)
で、スクリーンにトップガンの映像を流し、その選ばれなかった曲を演奏するという、なんとも贅沢な時間(笑)
絶対僕の曲の方がいいのに、的なことを言っていた気がする(笑)
そしたらASKAさんも、ほんとは自分の曲をセリーヌ・ディオンがカバーすることになってたのに、彼女はデイヴィッドを選んだと(笑)
それを聞いたデイヴィッドが、ギターの鈴川さんに近寄り、「日本語でI’m sorryは何て言うの?」と聞き、鈴川さんが「ご、ごめんなさい」と教えるという面白い場面があった(笑)
後半は再びASKAさん1人になり、「晴天~」「YAH~」で会場は大盛り上がり。
すると「Be Free」が始まった途端、空気が変わった気がした。
いや、変わったのは私だけかもしれないが、同じ気持ちになった人は、少なくないんじゃないかと思う。
この曲は、ファンが傷ついた時期の曲だから。
私はあの時の辛い気持ちが、この歌によって今でも蘇る。
それと同時に、ASKAさんも辛かったんだろうなと感じていたので、ファンにとっては特別な歌なんじゃないかと思う。
それをセットリストに入れ、後半のこのタイミングで堂々と歌うASKAさんに、潔さを感じた。
あの事件があっての今だということも、忘れたくないのだと思う。
そして最後は「僕のwonderful world」ですべてを包み込んで幕を閉じた。
まとめ
もともと3月からツアーを開始する予定だったらしいが、デイヴィッドのスケジュールがここしかないってことで、ツアーを4月からにずらし、今回、横浜、東京、神戸の3公演が行われた。
しかも、3公演とも、キャパが全然違うので、それぞれの会場で違った味わいがあったに違いない。
私は横浜のみの参加だったが、それでもこの貴重なコンサートに参加できたこと、本当に幸せに感じている。
奇跡は起きるのではなく起こすもの、と、WBCを見てツイートしていたASKAさん。
本当に、この奇跡は、ASKAさんが起こすべくして起こした奇跡のコンサートなんだと思う。
素敵な音楽を、素敵な時間をありがとうございました。
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